卵巣がんだった3

卵巣ガンのこと

手術の後のこと

「みーさん、分かりますか?」

そう起こされたのは手術が終わった直後のこと。意識飛んでから起こされるまで体感1秒。麻酔ってすごいですね。全然覚えてないし、起きなかったし、感覚もなし。

「このままICUへ移動します」

朦朧とする意識の中で考えていたのは

何時間かかったんだろう。

病理検査の結果はどうだったんだろう。

ということでした。

手術時間が長かったということは状況が悪かったということ。つまりもうお腹の中には女性の臓器がないということ。

ICUにつくと看護士さんがモニターやらなにやらいろいろ取りつけてくれて、しばらくすると主人がきてくれました。

『大丈夫だった。境界性悪性だったから左だけで済んだ。あと、リンパ転移もなかったって。よかったね。』

そう教えてくれました。

よかった・・・・よかった・・・

薄れ行く意識の中でそう思って泣いたのを何となく覚えています。 

次に意識が戻ったのは看護士さんがバイタルチェックにきてくれとき。手術は2時間半で終了し、現在は15時とのこと。すーーっごい眠っていたような感覚だったんで、体感では既に真夜中。まだ明るい時間だということが驚きでした。

ずっと同じ仰向けで眠っていたせいで寝返りを打ちたい気分。でもちょっと体を動かそうとしても全然動けない。いろいろなチューブやらがついているのもありますが、体がとてつもなく重いのです。

今にして思えばそれも当然で、腹筋真っ二つですからね。(横じゃなくて縦に真っ二つ)

普段、腹筋どんだけ使ってるかあの時嫌ってほど思い知らされました。

その後も腰とおしりが痛くて、あのICUの一晩が1番ツラくて長い夜だったな。と思っています。

手術翌日

翌日、主治医が来て説明してくれました。

  • 術中の病理検査は境界生悪性だったこと
  • 摘出は左のみで右卵巣と子宮は残せたこと
  • リンパの腫れは転移ではなかったこと
  • 右の卵管は癒着していて自然妊娠は難しいだろうということ

それでも私は嬉しかった。

子宮も卵巣もダメだと思っていたのに残った。

先生の前だというのに泣いてしまったのを覚えています。その後病棟の看護士さんが迎えに来てくれてベッドのまま病室へ移動。長かったICUの一晩はようやく終了です。

寝てるのが辛くて辛くて、自分の病室に戻るとすぐに看護士さんに

『起きてもいいですか?おしりが痛くて寝ているのが辛いです。』

と聞いてみました。

「えっ!本当に?若いから回復早いね!いいよ〜」

と了解もらったので、手伝ってもらいながらベッドの縁に腰掛けてみました。

おっ!いけるじゃん。

これなら立ち上がるのも平気だと調子に乗って立ち上がってみると、お腹に今まで感じたことのない重力を感じ、途端に頭からサーっと血の気が引くのが分かりました。

体が冷たくなって冷や汗が出る。

やべぇ、倒れそう。

看護士さん呼びました笑

結局脚を高くして寝てることになり、また一晩おしりと腰の痛みに泣いたのでした。

4に続く 



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